結論「スペインでは治療費用500〜600万円は必要」

先に結論を書いておきたいと思います。

のむてつ所長のむてつ所長

スペインでは「疾病治療費用」「傷害治療費用」の補償額は、最低で500〜600万円は欲しいところ。あと注意したいのは、医療費が高額になる医療搬送が必要となったとき(スペイン⇒日本は約300万円)。重病時に医療搬送を必要とするかどうかで、必要な「救援者費用」の額が変わります。(下で詳しく説明します)。

このページの目的

海外旅行保険は、本当に1年で20万円以上もする「保険金支無制限」のものが必要なのでしょうか?短期の保険なら、本当に、クレジットカード付帯の保険だけでは不足するのでしょうか?

このページでは、スペインの医療費の価格を実際に見て、海外旅行保険をどれくらい掛けておく必要があるか、クレジットカード付帯保険で対応可能なのか、それとも不足するのか、などについて検証します。

※東京海上日動やAIU、JI(ジェイアイ)傷害火災、HS損保などの保険会社が公表しているデータから、できるだけ客観的に見ていきたいと思います。(記事下に、すべての出典リンクを掲載)

まず大前提として

海外旅行保険を考えるときに、まず大前提として2点、頭に入れておいてください。

海外旅行保険の額を考えるときの大前提2つ

  1. 一番使う確率が高いのは「治療費用」。この額をメインに考えるべき。
  2. 高額医療費の原因のほとんどが医療搬送。なので「救援者費用」の額も重要

クレジットカードの宣伝でよくある「最大補償額●千万円!」というのは、実は利用確率の低い死亡補償の額だったりします。最大補償額が大きくても、あまり意味がありません。保険額を決めるのに重要なのは、「治療費用」と「救援者費用」です。覚えておいてくださいね。

判断基準

治療費用に関して↓

スペインで盲腸手術:約90万円

  • 日本の1.5倍くらいの医療費(日本の10割負担額と比較)
  • 集中治療室(ICU/CCU)の額: 6万円/日(*4*5)⇒20日間120万円
  • 病院の1日の部屋代: 個室4万円/日(私立、公立ともに)(*4*5)⇒20日間80万円

救援者費用に関して↓

医療搬送イメージ

  • 日本への医療搬送(定期便): 約300万円(*4*5)
  • 日本への医療搬送(チャーター便): 約2640万円(*8)
    ↑ヨーロッパからはチャーター便はほとんど使われていない

スペインの医療費の価格&実際の事例

盲腸(虫垂炎)手術費用は総額約90万円

盲腸手術の費用データ(マドリード)

・50〜74万円(手術代のみ。公立病院、2013年*4)
・27〜70万円(手術代のみ。公立病院、2009年*5)
・97万円(病室代/看護費用/技術料など総費用。2008年*6)
・60万円(病室代/看護費用/技術料など総費用。2008年*2)

のむてつ所長のむてつ所長

ちなみに日本の医療費は↓こんな感じ。
●盲腸手術:総額約60万円
●個室入院:一日3〜10万円
●ICU入院:一日8〜10万円
(出典2008年*2)

入院時の部屋代は個室1日3〜5万円

病院の部屋代(1日あたり)
・2〜4万円(公立病院、セミ個室、2013年*4)
・3〜5万円(私立病院、個室、2013年*4)
 ※薬代、X線代、検査費は含まず

集中治療室(ICU/CCU)は、1日7万円

集中治療室(ICU/CCU)の費用データ(1日の価格)
・4〜6万円(マドリード、公立病院、2013年*4)
・4〜7万円(マドリード、私立病院、2013年*4)
・8万円(マドリード、2008年*2)

重大な事故に遭ったときなどは、↑この額が、毎日かかることになります。

その他の治療費用のデータと事例(300万円以下)

軽い治療に対しても、高額な医療費が必要です。少し医者に診てもらうだけで、数万円かかると覚えておきましょう。

外来初診料(マドリード、2013年*4) 2〜3万円
救急車の料金(マドリード、2008年*2) 1万円(民営)
入院保証金(マドリード、2013年*4) 必要(金額は病院による)
アキレス腱断裂の手術費用(マドリード、2013年*4) 50万円
(公立)
骨折手術費(橈骨末端閉鎖性骨折)(マドリード、2008年*2) 29万円
発熱で受診(年不明*7) 10万円
夜間救急受診・レントゲン2方向・ギプス固定処置(2016年 ↓下の体験談から) 2万円

↑以上の事例は300万円未満のもの。

スペインの医療制度と実際の病院体験談

覚えておくべきポイントとしては、

●公立病院は無料(住民登録がしてあれば)
●公立病院は混んでいて、すぐ診てもらえない
●私立病院より公立病院のほうが医者・機材ともにレベルが高い
●まず私立のクリニックを受診するのが普通
●大きな病気や手術や救急などは公立病院という区分け
●日本語を話す医師は少なく、英語かスペイン語での受診が多い

という感じです。ネタ元も掲載しておきます。

(1)医療状況
 医療レベルは,他の先進国とほぼ同水準です。一般的な疾病や出産等は国内で十分対応可能です(診察に際しては,事前予約が必要です)。また,医薬分業制のため,医師の処方箋がなければ薬局で購入できない薬品もありますので,常備薬は日本からの持参をご検討ください。万一に備え,十分な補償内容の海外旅行保険への加入をお勧めします。

スペインの医療は先進国の標準的な医療レベルを持っており、
大概の病気では安心してかかることができますが、日本人医師や日本語を話す医師は殆どいないため、英語かスペイン語での受診となります。

↓↑通訳の面でも、海外旅行保険があったほうが良いですね。

マラガ市内には英語の通じる総合病院がいくつもあります。また、ドイツやイギリスからの移住者向けの私立病院があり、高水準の最先端医療を受けることができます。

ただし、ドイツやイギリスに比べて日本人移住者数はまだ少ないため、独自のコロニーや生活施設が整っていません。日本語の通じる病院はないので、私立病院の費用を支払うことができる保険加入と英語力、または通訳を雇う必要があるでしょう。

スペインにおける医療システムをもうちょっと詳しく説明するとですね、スペインには公立と私立の病院があるんだけど、公立の病院には住民登録がしてあれば、誰でも無料で診察を受ける事が出来ます。更に凄い事には、スペインには「スペイン国に滞在し、医療を必要としている人に対してはそれを拒んではいけない」みたいな法律が存在する為、住民票を持たない観光客でさえも救急の場合に限り、無料で診察してもらえる事が出来ちゃうんですね。

(要注意) だからと言って、日本人の皆さんはきちんと医療保険に入ってくる事をお勧めします。何かしらの不測の事態から、「あなたは診察は受けられません」なんて事が起こらないとも限らないので。

反対に、私立の病院の場合には、各医療保険会社と契約する事によって契約専門医なんかに掛かる事が出来るんだけど、「社会保障で全ての人に公立病院での診察が保証されてるのに、何で私立の病院が必要になるの?」って言うとですね、公立病院は無料だとは言っても、何時も込んでて、「今すぐ治療が必要なのに来週まで待たされる」って事が非常に多いからです。そういう場合、私立の病院と契約していると直ぐに診てもらえるという事になる訳ですよ。

もう一つ、スペインの病院に関する面白い特徴としては、「私立の病院よりも公立の病院の方が医者のレベルが高く、はるかに良い機材が揃っている」という事が挙げられるかと思います。だから軽い病気なんかは私立病院で見てもらえるんだけど、ある一定の症状を超えると、私立から公立へと自動的に移されるなんて事がしばしばです。

スペインの公立病院(救急受診)
…(省略)…夜になってビルバオ在住の友人から連絡をもらい、救急病院へ連れて行ってもらうことにしました。スペインではまずは私立のクリニックに基本かかるようになっていて、大きな病気や手術や救急などは公立病院という区分けなのだそうです。日曜だし夜だし公立病院受診で、待ち時間は長くなるけれど診てくれるとのことで、ホテルで車椅子を借りてタクシーで病院へ行きました。

たまたま私の前にかなりひどい外傷患者さんがいて時間がかかったとのことで、3時間待ち。ようやく私の順番になり、…(省略)…足の親指の先の骨がポッキリと折れていました・・・そりゃ痛いはずだ。
…(省略)…
スペインでの骨折のギブスは、昔ながらの石膏でがっちり固めるタイプらしいのですが、それだと飛行機に乗れなくなる(会社側が乗せてくれなくなることがあるらしい)かもしれないので、ということで、足の指の裏側だけ石膏で固めて、長靴の足底とふくらはぎ側半分だけみたいな固定板で固い長靴状態に固定されました。
…(省略)…
スペインの公立病院は、スペインに住んでいて保険に入っていれば無料なのだそうですが、旅行者でもとりあえずその日は無料で会計は発生しません。ただ忘れた頃に請求書が届くそうです。
夜間救急受診・レントゲン2方向・ギプス固定処置、さてさてその金額は・・・
確認したところ、なんと驚きの150ユーロです。2万円弱です。日本で普通に保険診療でかかっても同じくらいかもしれません。や、安い。これがアメリカだったら100万円は軽く超えるんじゃないでしょうか。数百万とかのレベルかもしれません。いつも元気だし特に海外旅行保険に入ってはいませんでしたが、この金額なら自腹でもまあ全然許容ですし、カード附帯の保険で十分です。ほっ。

300万円以上の高額支払い事例

治療費用300万円以上の事例(医療搬送を含まないもの)

状況(年度、出典) 入院日数 保険金支払額
病気 頭痛・吐き気を訴え倒れる。くも膜下出血・脳梗塞の併発。手術。家族を呼び寄せ。(2007年*1) 15日 747万円
事故 バスで足を滑らせ、背中を強打し救急車で搬送。腰椎骨折。手術。家族を呼び寄せ。 (2015年*1) 8日 526万円
病気 クルーズ船内で歩行困難となり下船し救急車で搬送。脳内出血。手術。家族を呼び寄せ。(2014年*1) 14日 423万円
事故 車に足を轢かれ出血。足首・かかとの骨折。手術。家族を呼び寄せ。(2007年*1) 21日 327万円

↓次に、さらに高額となる医療搬送が必要になったときの費用を見てみましょう。

スペインから日本へ移送費&実際の事例

医療搬送チャーター機イメージ

チャーター機での医療搬送は、1時間につき約80万円かかる*8

↓飛行機での医療搬送は、定期便か、チャーター便かで、かなり価格が変わります。

定期便利用の場合

合計 約297万円
(2013年*4)
・移送費は利用する航空会社および時期で変わる
・付き添い医師1名、看護師1名
・座席を6~10席確保し、ストレッチャー利用
・定期便のメリットは、安いこと。
・デメリットは断られることもあること(感染症の疑いや、繁忙期など)

チャーター便利用の場合

合計 約2,640万円
・チャーター費用 約2,480万円(2011年*8)
・その他費用 約160万円
(その他費用の内訳)付添い医師1日20~40万円、付添い看護師1日約10万円、医療機材4万円、現地病院〜空港の車移送3~5万円、宿泊費用(遠路の場合)1人1泊1.5万円(以上、2009年*5)、成田空港〜都内病院の車移送 10~25万円(2013年*9)

・チャーター便のメリットは断られないこと。デメリットは高額であること。

ただし、各国の全データから見て「ヨーロッパからの医療搬送で、チャーター便はほとんど使われていない」ことがわかるので、ヨーロッパからの医療搬送は定期便で考えてよいのではないか、と私は思います。

スペインから日本への医療搬送の事例

状況(年度、出典) 入院日数 保険金支払額
病気 クルーズ中に意識を失いヘリコプターで搬送。冠動脈疾患。手術。家族を呼び寄せ。医師が付き添い医療搬送。(2016年*1) 17日 1263万円
病気 下肢の痛み・発熱を訴え受診。蜂窩織炎。家族を呼び寄せ。医師・看護師と医療搬送(2013年*1) 16日 913万円
事故 自転車にぶつかられ転倒。手首・大腿骨頸部骨折。手術。家族を呼び寄せ。看護師と医療搬送。(2010年*1) 20日 872万円
事故 アルハンブラ宮殿の駐車場で暴走した車に轢かれ救急車で搬送。脛骨・腓骨骨折。手術。家族を呼び寄せ。看護師と医療搬送。(2014年*1) 9日 841万円
病気 観光中、右半身が麻痺。脳内出血。手術。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2007年*1) 6日 442万円
病気 精神的に不安定となり受診。急性昏迷状態。医師と医療搬送。(2011年*1) 14日 424万円
事故 雨で濡れたホテルの床で転倒し救急車で搬送。大腿骨頸部骨折。手術。家族を呼び寄せ。看護師と医療搬送。 (2015年*1) 7日 379万円

スペインから日本への医療搬送の費用が約300万円だとすると、それを差し引いた医療費の最高額は963万円。これが現在までのスペインの医療費の最高額です。ということは、スペイン滞在では、保険の「治療費用」の項目で1000万円あれば安心と言えると思います。

結論として、最低でも、スペインで治療費用は500〜600万円は欲しいと私は思います。

以上が、医療搬送のデータです。ただし、この医療搬送、利用するかどうかは自分で選べます。「医療搬送は自分には不要」と割り切れば、海外旅行保険の保険料を大幅に節約できます。

医療搬送が必要かどうかの判断=大幅な節約

定期便でさえ約300万もかかる医療搬送。これは必ず必要なものなのでしょうか?

保険代理店に尋ねてみたところ「もちろん医療搬送も、やるかどうかは自分の判断(家族判断)になります」とのこと。では、医療搬送を希望する人というのは、どういう人で、どういう理由で希望するのでしょうか?

医療搬送はシニア層(65歳以上)が多い

ジェイアイ傷害火災が発表しているデータ(出典)によると、こんな事実が判明しています。

  • 300万円超の高額医療事故はシニア層(65歳以上)が約半数である
  • 2014年度 高額医療事故TOP5のうち4件がシニア(9,335万円〜1,888万円)

また、ジェイアイ傷害火災とエイチ・エス損保が公開している合計500件以上の事故事例(*1*7)を一つ一つ調査したところ、↓このような事実もわかってきました。

  • 1000万円超の高額医療事故73件のうち61件(84%)が医療搬送。
  • 医療搬送を病気に限定すると、脳内出血、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞など、シニアに起こりやすい病気が多い。

このように見ていくと、シニア層(65歳以上)であるかどうかによって、医療搬送の可能性は、かなり違うことがわかると思います。65歳未満の場合は、医療搬送の可能性は、かなり低いと言えると思います。

また、逆の面から見ると、医療搬送は本人(家族)の希望で行うものであることから、「シニア層が医療搬送を希望することが多い」とも言えます。

医療搬送では、チャーター便が特に高額なので、「チャーター便は利用しない」と決めるだけでも、必要な補償額は、かなり減ります(=保険料の節約になります)。

医療搬送を希望する人は、どういう理由で希望するのか?

本人(もしくは家族)の希望で行う医療搬送。日本への医療搬送を希望する理由は、どういうものなのでしょうか?調べてみたところ、3つの理由に集約できました。

日本への医療搬送を希望する人の3つの理由
1. コミュニケーションの不安
2. 現地の医療水準が不安
3. 金銭的な不安

↑これら3つの不安をクリアできるなら、保険料の節約のために「医療搬送は不要」と割りきってよいことになりますね。

「医療搬送は不要」と割りきったとき、どうすべきか

では、今度は、重要な、「高額な医療搬送を断るなら、どう対応したらいいか」という問題を考えてみましょう。上記の3つの不安それぞれに対して考えてみます。

1. 「コミュニケーションの不安」への対策

これに関しては、日本の海外旅行保険は通訳費用も負担してくれるので安心です。通訳がいれば、最低限の意思疎通は問題ないでしょう。日本と同レベルの「かゆいところに手が届く」ほどのサービスは望めないかもしれませんが、それは仕方ないと割り切るしかないでしょう。

2. 「現地の医療水準が不安」への対策

ここ最近、日本以外の国の医療水準は、急速に上がってきています。さらに言えば、ほとんどの国に、外国人や富裕層向けの、高額だが医療水準の高い「ビジネス病院」があるものです。海外旅行保険に加入している日本人旅行者は、ほとんど、こういう病院を利用することになります。ですので、現地の医療水準を、国全体や、その地域全体で考えてはいけません。

とは言っても、スペインは国全体からしても医療水準は高いです。在スペイン日本国大使館のホームページにも、↓このように書かれています。

当地の医療水準、設備は他の西欧先進諸国とほぼ同水準にあります。一般的な内科疾病、外科疾病、出産等は当地医療施設にて治療、処置が可能です。

バンコクの医療関係者の方で、医療搬送にも携わり、医療搬送の難しさと高額さをよく知っている方が、ブログ(2013年の記事)中で、↓こう書かれています。

そろそろ海外で罹災した日本人患者は何でもかんでも日本の医療機関だけを妄信するのはやめたほうがいいのでは?と言わせていただきます。韓国、バンコク、シンガポール、マレーシアのビジネス病院のレベルは、日本の総合病院と医療レベルにおいて遜色はなくなっていますし、サービスレベルで行くと日本よりもはや上になっています。…(省略)…従いまして、もし海外で不幸にも病気や怪我をした場合は、現地でも十分対忚できる医療機関があるかもしれないことを考て、そこからどこでどのように治療計画を立てるか柔軟に対忚するのが肝要かと思います。

ですので、スペインでは、医療搬送ではなく現地で治療を続けるという選択肢もアリかと、私は考えます。

3. 「金銭的な不安」への対策

金銭的な不安というのは、具体的には、例えば、「集中治療室(ICU/CCU)の費用が一日数十万円かかるので支払いが大変。医療搬送の費用を払ってでも、早く保険の利く日本で治療を受けたい」というような場合です。

スペインの場合は、集中治療室(ICU/CCU)の費用が1日約6万円ほどなので、わりと安いほうです。ですので、スペインでは「集中治療室(ICU/CCU)の費用がかさむので日本への医療搬送を希望する」という事態は無いと思われます。

これに対しては、また先程のバンコクの医療関係者の方のブログが参考になります。

日本以外の多くの国では、医療機関ごとに医療レベルの差、病院費用の差が存在しますので、患者や家族がどのレベルの病院で治療を受けるかという選択をしなければならなくなることがあります。

つまり、簡単に言えば、「病院のレベルを下げれば医療費も下げられる」ということです。高級ホテルのような病院をやめて、地元の人も利用するような普通の病院を利用するだけで、かなりの節約になるはずです。

ですので、保険会社に病院を手配してもらうときには、少し遠くても、医療費が比較的安い地区の病院をお願いする、というのも、一つの方法でしょう。

例えば、医療費の高いスイスでは、ドイツまで治療に行く人もいます。スペイン国内でも、自分が滞在する地区に近いところで、どこの病院が医療費が安いのかを調査しておくことも、自衛手段の一つとして大切です。

節約方法のまとめとしては、2つの選択肢、つまり「医療搬送をお願いして日本で治療」を選ぶか、それとも「医療搬送せずに、現地で病院のレベルを下げて治療続行」を選ぶか、よく考えて選択する、ということですね。

以上、3つの対策でした。

上の3つの対策を読んで、自分もできそうなら、「医療搬送必要なし」と割り切ることができるでしょう。無理そうなら、医療搬送になった場合も計算に入れて「救援者費用」の項目を多めに準備するようにしてください。

まとめ

スペインへ行くときの海外旅行保険は、

  • 治療費用は、最低500万円〜600万円。1000万円あれば安心です。
  • 救援者費用は、医療搬送不要なら200万円。医療搬送が必要なら500万円に。

救援者費用に関して

医療搬送が不要の場合、救援者費用は200万円でいいでしょう。200万円あれば家族が日本から駆けつける費用分を支払えるからです。200万円という数字なら、年会費無料クレジットカード1枚でカバーできる額です。

ただし、医療搬送を必要と考えた場合は、救援者費用は500万円は必要です。500万円でしたら、保険付帯カード3〜4枚でカバーできます。

治療費用に関して

治療費用500〜600万円という数字は、クレジットカード付帯保険でカバーするとなると、カード3枚で足りる額です(治療費用補償など死亡補償以外は、カードを複数持っていると、限度額が上乗せされます)。さすがに、この額だと、ゴールドカードでも1枚ではカバーできないことが多いので、やはり、保険付帯カードが最低2枚は必要になります。(参考:ゴールドカード比較表)。

3ヶ月以上の滞在の場合は、この治療費用の額を確保しようと思うと、カード付帯保険だけでは少し厳しいです。カード付帯保険で3ヶ月以上をカバーさせたい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。⇒90日以上の長期海外旅行保険もクレジットカードで[利用付帯裏技]

半年以上の滞在の場合は、有料保険を使うべきです。有料保険の節約方法は、こちらで紹介しています。⇒半年〜1年など長期海外旅行保険の節約方法3つ

参考にさせていただいた文献リスト

保険会社の皆様、貴重なデータの公表、ありがとうございました!
*1 ジェイアイ傷害火災HP 海外での事故例(2002~2016年)
*2 ジェイアイ傷害火災HP 海外の医療事情(2008年のデータ)
*3 ジェイアイ傷害火災HP 海外の医療事情(2004年のデータ)
*4 東京海上日動 世界の医療と安全2014年
*5 東京海上日動 世界の医療と安全2010年
*6 AIU 海外での盲腸手術の総費用2008年(AIU海外留学保険総合案内サイト)
*7 エイチ・エス損保 旅行先でのトラブル事例
*8 チャーター機の料金は、アークEFI航空情報センター 航空機チャーター事業部(参考料金一覧)を参考に「1時間80万円×2(往復)×日本までの飛行時間(google mapより)」で計算。
*9 ④搬送費用 先端医療情報サイト ハロードクター
*10 外務省 在外公館医務官情報 アメリカ合衆国(ニューヨーク) 4.衛生・医療事情一般

以下、参考にしたデータ・情報

現在の為替レート:1ユーロ=[rate_Exc amount=”1″ from=”EUR” to=”JPY”]円 (←googleからの自動取得値)

2013年 1ユーロ127〜139円
2009年9月7日 1ユーロ=約133円
2008年2月 1ユーロ=約155〜161円
2004年3月 1ユーロ=約132円